
今回は僕の本業である(最近はオモシロタノシズムの布教活動が本業になりつつありますが)デザインの仕事について書いてみます。
僕はインターネットというものが世の中になかった(あったかもしれないけど一般的ではなかった)時代からデザインの仕事をしてるのですが、その頃の商業デザイナーはいまよりずっと特殊というか特別な存在で、スタッフのいる事務所では「先生」と呼ばれてました。
ちなみに僕は会社をやめて求職中に偶然の成り行きでデザインの仕事を頼まれ、見様見真似で納品してるうちにフリーのデザイナーもどきになった変わり種ですが、自分に向いてないと思ったのでインテリアデザイン会社に再就職しました。
これまた単純にインテリアデザイナーがかっこいいと思っただけです。
では、なぜいまデザインの仕事をしてるかというと、30歳を過ぎたとき、これもまたまた深く考えずに会社を作り(自分では企画会社のつもり)企画書作成用にとMacを買っったのですが(ほんとはかっこいいから欲しかっただけ)ぜんぜん仕事がなくて、Macをいじってるうちにデザインの仕事がぽつぽつくるようになり、いつのまにか(そういうのばっかり!)デザイン会社になったんです。
子供の頃に漫画家やイラストレーターに憧れていた僕は、デザインの仕事ができるだけで嬉しくて、毎日夜中までMacと遊んでる格闘してるうちにそれなりのデザイナーとなることができて(できたはず)仕事も順調に増えました。
でも、うすうす自分の(ビジュアルを作るデザイナーとしての)能力の限界に気づいてもいたので、専門教育を受けた経験者を雇うようになり、僕は営業とディレクションやプロデュース的な部分を受け持つようになりました。
そしていまに至るという感じ。
で、いまからが今回のテーマ(いつもながら前フリ長っ!)である「誰でもデザイナーになれる時代?」です。
ときどき、ひとから「自分でデザインできる無料アプリや、格安でデザインを依頼できるサービスが充実してきてるから、タイさんのような仕事も大変じゃないですか?」みたいなことを言われます。
実際、どこでもいいから安くデザインしてくれるところを探してるようなお客さんからの問い合わせは減りましたが、いまのところそんなに影響はありません。
むしろ、自分でホームページを作る人とか、お客さんに合わずにプラットフォームを介してデザインの仕事を受注するデザイナーのことはすごいなとリスペクトしてます。
自分のことを客観的に見れたり、会って話すこともなくお客さんに役立つデザインができる能力が羨ましい。
尊敬しかありません!(あんまりしつこいと嫌味っぽいやん)
少なくとも僕は、自分のことを客観的に見られないし、何回か会って(最近はZoom含む)話さないとデザインの仕事はできません。
確かに無料のアプリやサービスを使えば、誰でもきれいなホームページは作れます。
下手なデザイナーがイチから作るよりも素晴らしいものができる(可能性もある)。
でも、それは見た目の話であって、そのホームページの中身は別の話。
誰に何を伝えてどう行動してもらうのかという流れを設計するのはもちろん、その前段階のコンセプトを考えたりするのは不慣れな人には難しい(天才は別ね)。
また、デザイナー側からすると、そのためには依頼者の本質的な部分にまで踏み込まないとコンセプトなんて考えられないから、一度や二度のメールのやり取りでは難しい。
だから
自分でホームページを作る人とか、お客さんに合わずにプラットフォームを介して仕事を受注するデザイナーのことはすごいなとリスペクトしちゃうわけです。
僕にはとても無理。
無理ゲー!
例えばこれをちょっとクリックして見てほしいのですが

読みました?
これ先日僕が作ったもの。
何かというと、先日リニューアルプロデュースした豚焼肉屋さんのメニュー表の表紙的なもの。
リニューアル初日にお客さんとしてお店に行った時、オススメのお肉の盛合せを注文したところ、出てくるまでに少し時間がかかるのが気になりました。※その時点では上の表紙はありませんでした。
そこで、メニューのなかで早く出せるメニューにマークを付けるのと同時に、上の表紙を作ったのです。
これを読んでもらえたら、もしお待たせすることになってもお客さんのイライラを軽減することができるかなと。
実はこれ、依頼されたわけでもなければ、内容の打ち合わせもしていません。
テメー!さっきお客さんと会って話さないとデザインできないって言うたやないかい!

と思われた方もおられると思いますが、僕が伝えたいのはまさにそこ。
僕がなんの打ち合わせもせずにこれを作れるのは、さんざん話をして、マスターやお店のことを(タイプや考え方まで)知ってるからこそだということ。(もちろん納品前のチェックはしてもらってます)
もっと言うと、僕はこのツールを作る見積もりもしてなければ請求もしません。
この仕事の場合、成果物に対してお金をもらってるわけではなく、プロデュース費用をいただいてるので、マスターと一緒に決めたゴールを達成するために本当に必要だと思われることを提案したり、こうして勝手にツールをデザイン制作したりします。
上に、プラットフォームを介して仕事を受けるデザイナーはスゴいという話を書きましたが、プラットフォームを介して発注する側の人が、本当に自分の目的に役立つツールだと認識して発注してるかどうかわからないのに、発注されたものを依頼内容通りにデザインして納品するという器の大きさも見習わなければならない点ですね。
僕に限らず、自分をデザイナーだと思ってる人は、こういう考え方で仕事してるんじゃないかなあ。
なんせ僕は独学なうえにデザイン事務所での勤務経験もないのでよくわかりませんけど。
タイトルの「誰でもデザイナーになれる時代?」に対する僕の答えは
誰でも(見た目の)デザインはできるけど、(本質的な意味で)デザイナーになるのはハードルが高い。
ですね。
そのうち考えが変わるかもしれませんが(よくある話!)
僕は(見た目の)デザインの仕事が減っても、本質的な部分の需要はあると思ってるので、未来に不安はありません。
最後にうちのクライアントさんである「街の小さな眼鏡屋さん」のご主人(60代)とのやりとりを載せて終わります。
その眼鏡屋さんの周りにはメガネスー○ーとか眼鏡○場とか英語やカタカナの名前の大手眼鏡チェーンがたくさんあるので、初めてそのお店に行った時
「大手の安くて品揃えが豊富なチェーン店がたくさんできて大変じゃないですか?」
と聞いたところ、
「ああいうのは眼鏡屋じゃなくて雑貨店ですから気になりません。本当に目のことで悩んでいたり、目を大切にする人は、結局うちに来てくださるので、むしろ比較対象としてありがたいくらいです」
と笑顔で答えてくださいました。
どんな業種でもプロとして仕事されてる方にはおわかりいただける話かと。
最近、LINEのお友だちが少しづつ増えてます(そりゃあ、あんだけ毎日ブログで募集したら増えるやろ!)
まだまだ募集中なので、また今度なんて後回しにせずにお願いしますよ!
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